Opinion; 時間をこえて (Noir)

歴史をふまえ、バランスのとれた時事考察を!

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  • | 2005-05-27 | 
  • 日本の外交;100年前vs.現在

    今日は日本海海戦の100周年記念日です。私にとっては個人的に思い入れのある海戦なのですが、そのことよりも、『モンゴルと中国(II); ジンギスカン論争と中国外交』のコメント欄でAromaさんにお話した通り、外務省の話題です。

    日露戦争の講和会議に出席された小村寿太郎さんは、あちこちで書かれ、本になり、みなさまもご存知のように、現実をデータに沿ってしっかり見つめ、バランスの取れた分析をされる外交官でした。

    残念ながら、講和条約締結後、「戦争には勝ったが外交で負けた」と国民が叫んだことと、実際に賠償金を取れなかったことから、海外では今でも、「外交はウィッテの勝ち」と一般的に考えられています。

    しかし私は、相手にはまだ余力があり、しかも日本に戦争を継続する力がもうないことを相手に推定されているにもかかわらず、戦争を終結したばかりか、目に見えるもの――南樺太――を持ち帰った小村さんは、すごい人だと思います。

    さて、現在の外交官はどうでしょう?

    2001年の夏のことです。
    当時は、1994年に起こったルアンダの虐殺に関する真相がやっと明らかにされ始めた頃です。

    その数ヶ月前に、OAU/AU(Organization of African Unity/African Union:アフリカのEUの卵のようなもの)の独立委員会が調査し、「アメリカの不介入主義も良くないが、見て見ぬふりをしたカトリック教会とフランスの責任が一番重い」という結論を出したレポートが国連に提出されたため、欧米の“まじめ”な新聞の一面やコラムで取り上げられ、世界世論――といっても欧米の世論ですが――は、「ルアンダの虐殺は誰の責任か?」で渦巻いていたときです。

    運良く、フレンチ・アフリカ地区――旧フランス・ベルギーの植民地(象牙海岸からアフリカの真ん中あたりの地区:ガーナ・トーゴからルアンダのあたり)――を専門に仕事をなされている外務省の方に出会い、お話をする機会がありました。

    私は日本がOAUのレポートに関してどう考えているのか知りませんでしたので、会話がアフリカの話題になったときに、聞いてみました。すると、その方は…


    「そんなレポートが出ているのですか?」


    私は一瞬で、文字通り石化しました。
    (え? 外務省の、しかもあの地域のプロでしょ?)
    これを読まれているみなさまも、唖然とされていることでしょう。

    もちろん、虐殺の責任問題が話題になっていることもご存知ありませんでした。
    もしかして、外務省って、ヤフーとかグーグルの日本語検索で、海外の情報を集めているのでしょうか?(笑)
    日本のマスコミも――私の知る限り――沈黙していましたから、検索にかからなかったのかもしれません。

    現在の外務省が、今現在起こっている事象のデータさえもちゃんと集められていないのには驚かされた出来事でした。

    最後に、外務省のために付け加えておきます。
    私は在外公館で、何度か外務省の方のお世話になったことがあります。みなさん、礼儀正しくて、とても良い方ばかりです。
    宿泊していた友人宅が泥棒に入られ、パスポートも何もかも盗まれて困っていたとき、「お金は大丈夫ですか?」と聞いてくれた領事さんは、まるで私の父親ででもあるかのように親身になってくれ、感動したこともあります。ありがとうございました。

    追伸。
    外務省のみなさんへ
    外交面でも、これぐらい力を入れて頑張って下さいね。
    100年前に負けていますよ。
    まずは、たとえ日本に直接関係なさそうでも、国際機関のレポートぐらい読んで、そして海外の新聞も毎日読んで、データの収集から始めましょう!
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